名古屋市に隣接する愛知県尾張旭市の小高い丘の上に位置する住宅の計画。
『佇まい』をテーマに、時間が経過するごとに味の出る住宅を目指して設計を進めました。5年後、10年後に施主と共に齢を重ね、経年美化した住宅となるように。
母屋に隣接する三角形の角度のついた敷地は、ローコストではあったが当たり前に直角を基準にプランをしてしまうと、敷地にあまった空間ができてしまうため、プランを敷地形状に合わせ、無駄なスペースが無くなるよう計画しました。
小さいながらもメリハリを考えたプランはダイニングと床下収納を作ったタタミスペースは少し天井を低めにし、対して平屋部分のリビングの天井を高くしています。室内に斜めに角度を付けてしまうと多少のデッドスペースはできますが、斜め折れ曲がる壁は空間に広がりを産んでくれています。またリビングからウッドデッキへと繋がる視線の抜ける窓を設け、さらなる開放感を演出しています。
主な仕上げ材はウォールナットのフローリング、白い壁面や建具にアクセントでオークの家具や板張りを合わせ、敷地形状に合わせた角度の付いたキッチンもオリジナル家具としてゼロから施主と打ち合わせを重ね製作しました。
そして階段下収納や階段ホールの一部にコンパクトなライブラリー、そして2カ所のロフト、クローゼットを作ったりと収納量も可能な限り確保しています。