2019年01月29日 In progress, Work flow, Works
昨年末に手掛けさせて頂いた『 House in Kiyosu 』が竣工しました。
工事途中をブログで紹介したい思いはありましたが、
日々の業務に追われ、ブログ更新をできておりませんでした。
この住宅の工事の過程を一部ですが、
イクスデザインの仕事の進め方としてここに綴られせてもらいたいと思います。
今回はタイトルのマテリアルセレクト、仕上げ材の選定について少しご説明します。
新築住宅を一軒建てるのには、様々な仕上げ材を選定します。
外壁材、床材、壁材や建具、家具などにもどんな材料を使用するか、
多様な種類になります。
その中でも自然の材料を扱う場合が特に気を使います。
図面の表記だけでは表現できないからです。
House in Kiyosuで使用した材料に『米杉(レッドシダー)』という材料があります。
今回は天井材、建具にその羽目板を使用しております。

House in Kiyosu / iks design

House in Kiyosu / iks design
色ムラがり、最近は特に材質の安定が難しくなってきている材料ですが、
とても質感があり、和テイスト、洋テイストどちらにも合うイクスデザインでは住宅でよく使用する材料です。
当初、工務店の方からサンプルを用意し頂いていたのですが、
なかなか良い材料が手に入らず、方々問い合わせをし、良質な材料を探しもとめました。
浜松の材木加工工場へ確認にいったりもしました。

米杉
最終的には愛知県の材木屋さんで見つけることができました。
最後はお施主さんにも材木屋さんへ同行していただき、ご確認をとり発注となりました。

米杉

米杉
写真にもあるように一枚ずつに色ムラや時には一枚の中に赤味と白味が混じりあうこともあり、
さらに柾目、板目と木目の違いもあります。

米杉
イクスデザインが考えるレッドシダーの綺麗なものは直線が美しい柾目と思っています。
お施主さんにも過去の実例を見て頂き、採用が決定している材料なので、
提案とかけ離れたものを採用するわけにはいきません。
こちらが提案の際に使用した『 House in Okayama 』の写真になります。
この時も、LDKと玄関廻りで色味を調整しています。

House in Okayama / iks design

House in Okayama / iks design
とは言っても、購入した材料の中でも多少の色ムラがあります。
現場に搬入された材料を開梱した状態です。

米杉
これを最良の見せ方をする為に、現場に搬入されたレッドシダーの羽目板を一枚一枚選り分けていきました。
貼る箇所毎に色の近いものを集めます。
隣接する箇所、扉の表裏毎に分けていきます。

米杉
貼られた直後の写真、こだわって良かったと実感し、お施主さんにも喜んでいただけました。

米杉

米杉
こうしたこだわりに付き合って下さった現場監督、大工さんには本当に感謝しかありません。
完成してしまうと当たり前のようになってしまいますが、
ひとつひとつ手間は掛かりますが、少しでも良い空間となるよう心がけております。
過去にもいくつかの仕事の進め方を綴っています。
良ければご覧ください。
ディテールについて WORK FLOW-03(DETAIL)
ビフォア/アフター(インテリアデザイン) WORK FLOW-02(BEFORE AFTER)
プランの進め方(インテリアデザイン) WORK FLOW-01
名古屋市を拠点に住宅、店舗、クリニック等の設計を行う『イクスデザイン』
http://www.iks-d.jp