また普段の仕事に追われる日々を理由に更新出来ていませんでした。
名古屋市内での住宅のお引き渡しが終わりました。
先日、竣工撮影も初日に天気に恵まれなかったので2日掛けての撮影となり、
写真家の方には苦労を掛けましたが、お陰様でとても良い写真が撮れました。
天気に恵まれなかった初日は室内に入る柔らかい光をベースに撮影し、
2日目にはトップライトから注ぐ印象的な光の陰影を撮影出来ました。
今回の住宅をベースにイクスデザインの設計や現場での進め方を少しご説明出来ればと思います。
ポイント毎に数回に分けて書かせてもらいます。
【プラン提案・設計時】
今回は敷地が決まっている状態からのご提案でした。
大手ハウスメーカーさん、地元の設計施工の会社など、数社でのご検討をされていました。
都心部の住宅街で、近隣も密接している敷地形状。
その中でクライアントの強いご要望はキャンプ好きな事もあり、バルコニーで過ごす時間を大切にしたいとのご要望でした。
今回は周りに建物が近接しているため、有効に太陽の光を室内に入れながら、プライバシーを保ったインナーバルコニーの2階LDKのプランをご提案させて頂きました。
高い壁に囲まれたバルコニーはカーテンやブラインドを付けなくても、周りからの視線を気にしなくてもバルコニーを利用でき、(実際には太陽の光を調整するためにバーチカルブラインドを設置しています)
ダイニングと繋がったバルコニーへの入口に全開放サッシを使用することで、バーベキューなどをした際に準備、調理、片付けを効率的に行なえる配置としています。
また、バルコニーと子供のプレイルームを隣接させ、キッチンから見えやすい配置にすることでバルコニーやプレイルームで遊ぶ子供を観ながら家事を行えるようにもなっています。
ダイニングの全開放サッシとリビングとプレイルームからも折れ戸の開放サッシでバルコニーと繋がることで、何処に居てもインナーバルコニーからの光が入り、子供も走り廻れるプランになっています。
そして今回インナーバルコニーにすることでもうひとつの利点は、準防火地域による防火サッシの制約を免れる事が出来、全開放サッシなどの、大きな開口部が採用でき、かつ網入りガラスを入れなくてもすみます。
開けている道路面にバルコニーを配置すると、どうしても視線や声の問題で思うように活用出来なくなってしまったり、防火サッシの制約で大きな開口部が出来なかったり、網入りガラスの窓となってしまいます。
1階の個室の上にバルコニーがあるため、室内の床面積的には不利なご提案でしたが、数字以上の広がりと快適さが得られることをご提案し、計画を進めさせて頂くこととなりました。
きっと今頃はお子さんがバルコニーで楽しく遊んでくれていると思います。
上の写真が約3mの全開放できるサッシと折れ戸サッシと繋がるインナーバルコニーです。
次回は仕上げ材や壁面のデザイン等の提案や打合せの進め方をご紹介出来ればと思います。
過去にもいくつかの仕事の進め方を綴っています。
良ければご覧ください。
素材についてWORK FLOW-04(material select)
ディテールについて WORK FLOW-03(DETAIL)
ビフォア/アフター(インテリアデザイン) WORK FLOW-02(BEFORE AFTER)
プランの進め方(インテリアデザイン) WORK FLOW-01
名古屋市を拠点に住宅、店舗、クリニック等の設計を行う『イクスデザイン』
http://www.iks-d.jp