2018年06月11日 Architecture, Diary
先日、名古屋市に竣工した手塚建築研究所が手掛けられた、富士文化幼稚園の見学会へ参加してきました。
手塚建築研究所は独創的な発想で、
園児が遊びたくなる様な、走りたくなる様な、
そんな幼稚園をたくさん手掛けられています。
手塚さんの建築を実際に見るのは初めてでしたので、今回は名古屋ということもあり、
非常に良い機会でした。
広大な敷地にも恵まれ、とても開放的な建物。
大きな建物の中に部屋があるのではなく、いくつもの部屋(教室など)が点在していて、
移動するのには必ず一度屋外に出るプラン。トイレもほぼ半屋外状態。
屋根のない箇所には、わざと水たまりを作り、子供達が楽しめたりもします。
その移動通路が遊び場にもなり、止まることなく子供達が走り回れるようになっています。
これは手塚さんの代表作、屋根の上を走り廻れる『ふじようちえん』の構成が進化したようプランでした。
広々とした2階のテラスは1階からの植木の緑が見えたり、
園庭へ滑り台で降りれたり、
庇の下にブランコがあったりと、
子供が楽しめる工夫が随所に詰まっていました。
見学会では手塚貴晴さんの講演会もあり、聴講させていただきました。
即興で演奏されたピアノの腕前も素晴らしかったですが、
講演で『ふじようちえん』を手掛けたことによって、
日本の幼稚園の建設に関する法律を変えるまでに至った経緯は
とても聴いていて驚かされました。
また、一般的な幼稚園児が幼稚園で1日に移動する距離が800mなのに対し、
『ふじようちえん』では4kmも1日で走り回るようです。
これを毎日過ごした子どもたちの将来どんなことになるのかとても興味あります。
こうして同業の最前線で活躍される方の建物を直に見学させて頂くのは、
とても刺激になり、リフレッシュできた良い機会になりました。
名古屋市を拠点に住宅、店舗、クリニック等の設計を行う『イクスデザイン』
http://www.iks-d.jp